2020-06-02 補陀落浄土2020 星がひとつ落ちまして 世界はかなりざわついた 眼を閉じなくてもあの星影が まだ瞬いているのに あなたの置いていった指環 どうしたもんかと箱に入れ 星が落ちた日になくなったりしないかと 期待をこめて箱をあけてそっと閉じた まだあった 誰かに選ばれようとしたって意味はないんだ わたしが選んだのだから そっと呟く補陀落浄土 あなたを見送ることもできないで 指環は手の中で光っている そっと呟く補陀落浄土 ざわめく世界に消えていく