あるばとろす廻転おべるたす

詩を書いてます。

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

声を聴くことはなかった

さまようたましいをつかまえて壜に詰めた 青白く光っていていまのところ出口を求めているようには見えない 昼は液体になり乳白色でとろりとしていた 発光はしない、匂いもない 一昼夜ながめたあと夜に放すと たましいはしばらく漂ってから消えた れもん色の…

答え

言葉を探している 耳障りのいい 小気味いい 言葉を探している 痛いのを避けながら なのにぶつかりながら 言葉を探している あの日間違えた言葉を 無かったことにするために 答えを求めている 問いをねだって 呪詛を吐いて 弾き出す どうなりたかったのか ど…

まだいたい

傷のかたち 知らなければ自分が傷ついていることもわからなかったのに 気付いてしまってからやたらといたむ 知っていればもっと早く処置できたものを 照らされなければ知らなかったものを 傷のかたち 治らないうちにさわるから治らないんだよ でもかたちがわ…