あるばとろす廻転おべるたす

詩を書いてます。

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

補陀落浄土2020

星がひとつ落ちまして 世界はかなりざわついた 眼を閉じなくてもあの星影が まだ瞬いているのに あなたの置いていった指環 どうしたもんかと箱に入れ 星が落ちた日になくなったりしないかと 期待をこめて箱をあけてそっと閉じた まだあった 誰かに選ばれよう…

永遠を溶かした琥珀色の夕焼けに君がついた嘘が輝いている 朝になると透けて見えなくなるけど夕方になればまた光る 変わらずにあるものが私にだってあると思っていた ヴァイオリニストが同情する旋律の中に頑なに張り詰めた夜、苦悩が嘆いている 選んだ結果…

ヴァイオリニスト

君の心に棲む音楽が 君を巣食う鬼になる それは君の心を食い破って 誰かを襲う そんな夢ばかり見る これは執着 血が君を縛り 血が君を音楽に向かわせ 君が血を求めてはいなくても 一体いつになったら君は解放される 音楽の完成? 君が壊れる方が先? 君の心…