あるばとろす廻転おべるたす

詩を書いてます。

夜の闇を駆ける

方向音痴(わたし)の悪いところはろくすっぽ方角を確認せずに歩き出してしまうところだ

夜の街を泣きながらさまようと獣道のすぐ横を通り抜けたときを思い出させる

あれは帰り道がわからない恐怖と似ている

誰もいない日曜日の夜は

言葉が無力になる

好きなことだけ言っていたら

周りから誰もいなくなったときのように

虚空に転がる私の靴

無くなっても走る

帰るところなぞもう無いのだ

昨日にも明日にもいまここに立っているから

安寧を失うときは

いつでも私の余計な一言

虚空に捨てた方がいいのは言葉だ

理解されたいという気持ちと同じように

音もせず消える

喉につかえたままのとげも