あるばとろす廻転おべるたす

詩を書いてます。

黄泉路

あの日間違えた言葉は
わたしの中に沈殿している
言葉は宙に弾けて消えたのに
誰かに確実にぶつかったのに

澱のようだったのに
凝って鉛になった
吐き出しても苦しくて
結局見捨てられずに取りに戻る

ぶつかった誰かは痛かっただろうか
それともかゆくもなかったのかもしれない
わたしの中にあれば苦しみになっても
外に出てさえしまえば空気に消えるため息にもならない

罪ではない、業を背負う
罰や咎は望まないものでなければならないのに
冥府で待つ人はがきっと思い出させる
いまは忘れても
自分がいった言葉を
それが仕事だ