あるばとろす廻転おべるたす

詩を書いてます。

紡いで

あの日途切れた音を
あの人が拾って弦にした
金色の弦に

奏者が抱きかかえるように鳴らすチェロは
ちょっと大きくてちいさいヴィオラ
ただ大きさだけの話

あの日途切れたヴァイオリン
音色はあふれているのに
その人から紡がれないから
聞こえない

飛び回る金色が
あの人まで導いて
音色になるその日を
待っている