あるばとろす廻転おべるたす

詩を書いてます。

カーテンコール

彼のことで思い出すのは

夕焼け空を見上げて夜が来るのが怖いと云ったこと

でもいまはろくでもないから眠る直前で つまり悪夢のなかということにしていること

彼は死にたかったんじゃない 生きていくのが怖かっただけで

それは私もそうだ


布団に入ってすぐ眠れるならいい人生だ

あれほどの絶望がないからいい人生だ

死にたくなったことがあるからきっといい人生だよ


彼はどうしたかったんだっけ

たぶんすぐに眠れたら

どうもしなくてよかったんだ